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パンに恋して

2006年冬号

フランス
〜パリっ子の冬の味覚、生牡蠣〜
12月を迎える頃から、パリのレストランやブラッスリーの店先には、山盛りに詰まれたケース入りの牡蠣が並ぶようになる。
店頭のスタンドでは、寒さにもめげず牡蠣開け職人の”エカイエ”が、注文に応じて手早く牡蠣を剥く。ノワゼット風味の平たい円形の牡蠣「ブロン」や、マレンヌ・オレロン地方の塩田で仕上げられたしずく形の牡蠣「クレール」など、大きさや産地、種類によって色々な味が楽しめる。
このフランスの牡蠣に外せないのが、ライ麦を使った酸味が強くクセのあるパン・ド・セーグル。バターを添えて牡蠣と一緒に食べるのは、常識というよりむしろ鉄則と言ってよい。
さらに牡蠣の風味をいっそう引き立てるのが、レモンやエシャロット入りのビネガー。相性の良い辛口の白ワイン、ミュスカデやサンセールも合わせれば、十二分にパリっ子の冬の味覚を満喫できる。
フランスの養殖牡蠣は、意外にも、そのほとんどが日本原産種だというのだから驚き。パリで牡蠣を食べながら、遠く離れた日本の海が近く感じられる。

報告:奥山ひさ子(フランス・パリ在住ライター)